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Exhibition Review
足田 メロウ 展 「風と景色 ~Planetica #4~」 【開催を終えての再考論評】

2009年7月15日(水)~8月2日(日) 3F mini gallery
文 / 小金 沢智 (neutron tokyo) 写真 / 表 恒匡

 「風と景色 ~Planetica #4~」は足田が詩人・カワグチタケシの「Planetica(惑星儀)」[註1]から着想を得た作品を発表するシリーズの四度目である。2008年から gallery neutron、文椿ビルヂング・ギャラリー、room marke t といずれも京都で発表し今回の東京に至る。「惑星」という巨視的なビジョンが全体を貫きつつも、「ソーダ水」や「アーケード」など身近な単語も頻繁に登場 するカワグチの詩は、マクロを志向しつつもパーソナルなもの寂しさに満ちた詩であり、足田のペインティングもまた、初期段階ではまさしくそれに寄り添うよ うな荒涼としたものだった。


 


今回床置きで展示されたのが「Planetica #1」(gallery neutron)の出品作品だが、描かれているのはすべて家でありここに人間は一切登場しない(ただし、「Planetica #1」個展時は人間らしき描写も一部あった)。家の描写は平面的な構成により、色が使われているものの、背景は総じて白である。だからだろうか、それらは 特定の国や地域を思い起こさせるものではない。足田がカワグチの詩から最初にキャッチしたのは、そのような〈ここではないどこか〉の、無人の家(ないし建 築物)の光景だった。


  
《Planetica #1》 より一部作品のインスタレーション(2008年 / パネルにアクリル)


そして文椿ビルヂング・ギャラリーでの「空のポートレート ~Planetica #2~」を経て、〈ここではないどこか〉に人があらわれるのがroom marke t での「朝ぼらけ ~Planetica #3~」であり、今回の「風と景色 ~Planetica #4~」はその流れを大きく汲んでいる。


  


《時化》 (2009年 / F100 / キャンバスにアクリル)

  

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・開催展示再考論評2

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・展示企画書


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